【実録】バンパイアに立ち向かったスーパー女帝マリア・テレジアの謎に迫る!

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18世紀前半セルビアで起きた事件をきっかけにヨーロッパに蘇ったバンパイアの恐怖。

各地で吸血鬼論争が巻き起こり、人々は超自然的な現象に恐れを抱き始めた。

その中で・・・・

「なんということだろう!

我が18世紀優れた哲学者や科学者たちが世界の法則を解き明かす時代に、人々が吸血鬼を信じているとは!

しかもこれに対し教会の聖職者たちは何もしていないのだ!」

フランス哲学者ヴォルテール

これまでの時代の様な信仰心や感情に頼らずに人間の理性で世界を捉えようとする「啓蒙主義」の思想家達が吸血鬼は迷信に過ぎないと批判。

バンパイアVSスーパー女帝マリア・テレジア

一方、政治の側から吸血鬼に立ち向かったのが広大なハプスブルク帝国の皇后にして女帝と呼ばれた「マリア・テレジア」だ。

彼女が新たに影響力を得た東ヨーロッパをおさめる為には吸血鬼「バンパイア」の正体を明らかにする必要があったのだ。

マリア・テレジアはオーストリアの大公日妃でありボヘミアとハンガリーの女王です。

「マリア・テレジア」の画像検索結果

彼女は自分の全ての領地に自分のルールを守らせました。

そこに異教的な考えが入る事は認められません。

官僚支配により国家の基盤を危うくする要素を調査し排除する事が重要だったのです。

1755年、マリア・テレジアはモラビア地方にバンパイアの謎を解き明かす調査団を派遣。

それを指揮したのは、ゲラルド・ファン・スウィーテン

「ゲラルド・ファン・スウィーテン」の画像検索結果

オーストリア医学会の発展に貢献した学者であり、マリア・テレジアのおかかえ医師を務めた権威だ。

調査隊は、モラビア地方のバンパイア伝説が残る村々で村人の協力を受けなんと、実際に墓を掘り起こし遺体を村の中心に運んだ。

バンパイアの疑いのある死体は19体。

棺を開け死体ごとに腐敗の状況を注意深く観察した。

現場からの調査結果をスウィーテンがまとめ、世界初吸血鬼に関する詳細な医学的報告書が完成したのだ。

「私は確信した、死体は必ずしもウジ虫の餌食になるとは限らない。

墓を暴くとしばしば腐敗していない完全に元の姿の死体にお目にかかる事がある。

したがって超自然的理由が何ら存在せずとも何年もの間死体が腐敗しないことがあると結論する。」

スウィーテンの報告書より引用

更にスウィーテンはバンパイアが生きている人の息を詰まれせたりする事で人々を不安がらせる事に注目した。

犠牲者が一斉に語る「よみがえった死者が首を絞めた」という証言だ。

スウィーテンは不思議な共通点がある事を発見、意外な結論を導き出した。

「犠牲者の大多数は、ベッドで寝ている時にしばしば激しい呼吸困難に襲われてたらしい。

ところがベッドの上に起き上がる格好になると憑き物が落ちたように穏やかになる。

この症状は肺などの呼吸器をめぐる胸部疾患ではないか。

はなはだしい息切れが恐怖と不安を呼び起こし、バンパイアに首を絞められる幻想をもたらしたのではないか」

スウィーテン報告書より引用

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バンパイアの記録にはなんらかの病気を暗示する記述が数多くあります。

「バンパイアがいて人が死んだ」というものです。

噛みついて血を吸い人が死んだではありません。

そこにいるだけで人が死ぬ吸血鬼は病巣そのものです。

ヨーロッパでは呼吸器の病である結核だけでなく、歴史上何度もペストやコレラなどの伝染病が流行し膨大な数の人命が次々に失われていった。

伝染病の原因がまだ正確に特定されていない時代。

理不尽に人が死ぬ正体不明の不安や恐れを人々は吸血鬼のせいにしていたのだ。

「人間は原因が理解できない異常な現象に接した場合、その現象は人間の力ではどうにもならない不可抗力から来ていると推理しがちなのだ」

スウィーテン報告書より引用

スウィーテンの報告書を読んだマリーア・テレジアは1755年3月「バンパイアや魔法。魔女など迷信に基づく行為を禁止する法令」を出した。

その後19世紀、医学や生物学、化学が飛躍的な発展を遂げると「死者が蘇り危害を加える」というバンパイアは人々の心から次第に消えていったのだ。

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